自衛隊を知ってもらおうと実施される、陸上自衛隊ヘリコプター「体験搭乗」に参加した。めったに経験できない、このフライトを充実させようと、北斗市郷土資料館に展示されている航空写真でシミュレーションをするほど意気込んだ。
楽しみの1つは日本で最初の「星形のお城」 北斗・戸切地陣屋をこの目で「星形」だと確認する事だった。残念ながらフライトコースに入っておらず、確かめる事はできなかったが、民間機では味わえないヘリコプターならではの大パノラマが醍醐味となり、心躍らせながらカメラを構えた。
駐屯地から時速130kmの速さで北斗市方向へ飛び立ち、新函館北斗駅で旋回する約10分間のフライト。適度な南風のおかげだろうか。昨日までの霧が晴れて函館市、北斗市、七飯町までが一度で見渡せる。上空600mから見下ろす街並みは道路に従い走る自動車の列、五稜郭公園、北斗市のセメント工場、長い年月をかけて作りあげた新幹線の線路がひときわ目立つ。 しかし人間が築き上げた建築物を物ともしない、壮大な函館山と津軽海峡、大野平野が『風光明媚な街』だと印象付ける。更には、それさえもすっぽりと包み込む大空が目の前に広がり『人間はちっぽけな存在』だと、しみじみ感じた。
同じヘリに鹿部町から来た大住悠弥君(小4)も搭乗した。航空機に乗った経験がなかった彼は「ドキドキする」とご両親や自衛官に緊張している事を話していたが、フライト後には「船もお家もたくさん見えて楽しかった」と無邪気な笑みをみせ、私も顔がほころんだ。
昨今の大自然災害に、この多用途ヘリコプター UH-1Jも災害派遣で活動している。また、東日本大震災や諸外国への救援復興活動として食料や毛布などの物資を現地へ輸送、令和になった5月にはオホーツクの雄武町の大規模森林 火災で機体下部に空中消火用バケットを装着して幌内川の水を使った空中消火活動は記憶に新しい。
自衛隊のヘリコプターに搭乗した事で、自然の摂理には逆らえないが、助け合って生きていこうとする姿、笑顔ひとつで幸せな気持ちになれるのが「人間」の存在だと、改めて大空が諭してくれた。
※写真等の掲載は自衛隊から特別な許可を頂いております。
(webライター:本谷文子)

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